母の推奨体重増加量
分娩までにどのくらい体重が増えたら良いのか、推奨体重増加量は、妊娠前の体型によって異なります。
推奨体重増加量とは、「そこまで増えて良い」という限界の体重ではなく、「そこ迄増えることを推奨します」という体重です。全員がピッタリそこまで増えるわけではありませんから、大体その近辺ならOKということになります。
深谷市の母子手帳p64を参考にしてください。
まず妊娠前の、BMI(肥満度とか体型を示します)を計算します。
BMI=体重(kg)÷身長(m)² この式で計算します。
例 : 体重50㎏、身長1.52mの方は、BMI=(50)÷(1.52)²、(BMI=50÷1.52÷1.52でも構いません)。BMI=21.6で、下記の「普通」体型に相当します。
推奨体重増加量: 39週までの推奨体重増加量
BMI<18.5 : 低体重(やせ)
やせ型の方は、妊娠39週迄に、12㎏の増加が推奨されます。
★★痩せの方は十分体重増加した方が良いです。痩せの方は特に十分体重増えないと、胎児発育不全になり低体重児ができやすくなります。
18.5≦ BMI <25.0 : 普通
普通の体型の方は、妊娠39週迄に、7~12㎏の増加が推奨されます。
★普通の体型の方の中でも、
肥満に近い(BMIが25.0に近い)方は7㎏、
痩せに近い(BMIが18.5に近い)方は12㎏、の増加が推奨されています。
25.0≦BMI : 肥満
25.0≦BMIは、軽度肥満です。この方は、妊娠39週迄に、約5㎏の増加が推奨されます。
30.0≦BMIは、中等度肥満、更に少ない体重増加が推奨されます。
35.0≦BMIは、 高度肥満です、更に更に少ない体重増加が推奨されます。体重は殆ど増えなくても良いくらいです。
深谷市母子手帳p64
★★妊娠中の体重の増減が異常発見の手掛かりにもなります。
普段の体重を0として、その後の体重の増減を記入します。
★★妊娠中の体重増加曲線。体重の増え方をグラフに記入します。ピッタリ推奨体重通りに増えるわけではありませんから、かなり前後しても大丈夫です。推奨体重より極端に外れると困ります。
体重が増え過ぎると、
1)巨大児ができやすい、
2)産道が硬くなり難産になり易く、帝王切開にもなり易い、
3)体重増え過ぎていると帝王切開もやりにくいし、手術による合併症おきやすくなります。
4)妊娠高血圧も起こりやすくなります。
体重の増え方が悪いと、胎児発育不全となり、低体重児ができやすくなります。特にやせ型のお母さんの場合小さな児ができやすいです。
体重増えすぎて困る場合は:
カロリーを制限します。 運動⛹では、なかなか体重減りません。
①単なるカロリー補給はしない、又は単なるカロリー補給目的の食べ物は控えます(ポテトフライ、ポテトチップス、菓子パン、ケーキ、クッキー、カップラーメン等は単なるカロリー補給です。)
例えば、「カップラーメン1杯330Kcal」は、「納豆100Kcal×2個、卵80Kcal×2個」とほぼ同じカロリーです。
②朝食と昼食は十分食事をとって良いですが、夕食は控えめに、9時以降は食べないか食べるとしてもわずかに、夜食も食べないか食べるとしてもわずかに。
【食品80キロカロリー,ガイドブック】’07、【MaternityTextBook】’16、【カロリー早わかりBook】’14
③低カロリー、高蛋白、無~低糖質、無~低脂肪乳の食品については、次の03】妊娠中期:₁₀₎体重が増え過ぎて困る時の食事を御参考にしてください。
産後の体重の戻り方(減り方):
出産直後は、4~5㎏すぐに減ります。
産後1か月健診時には、出産直前から比べ5㎏位減ります。
それからは徐々に減って産後6か月くらいで妊娠前の体重に戻ります。
産後、体重の戻り方が悪い方がいますので御注意ください。
深谷市母子手帳p64
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