03】妊娠中期: ₀₄₎羊水染色体検査(羊水検査、羊水穿刺とも言います)

羊水穿刺(羊水染色体検査)(詳述)

🍄母体の腹壁から長い針を子宮に穿刺して羊水を採取します。そして羊水中に浮遊している「胎児から剥がれてきた胎児細胞」を用いて胎児の染色体検査をします。

🍄羊水穿刺は確定検査です。胎児の染色体検査で確定検査は羊水穿刺だけです。

 

🍄羊水穿刺(羊水染色体検査)が勧められる方

胎児の頸部に浮腫が3.5㎜以上ある方(胎児の頸部浮腫検査は妊娠11~13週に行います)。・・・頸部浮腫検査は非確定検査です。
染色体異常児を出産したことがある方、
染色体異常の家系の方、
39~40才以上の高齢妊娠の方、
クアトロ検査(妊娠15週~17週で行います)陽性の方、・・・クアトロ検査も非確定検査です。
NIPT検査(妊娠15~18週に行います、高齢妊娠の方が検査の対象です)で異常の方、・・・NIPTも非確定検査です。
超音波検査で胎児に異常がある方、(胎児奇形がある方は染色体異常を伴っていることがあるので)

 

🍄①~⑦に当てはまる方は胎児に染色体異常が有る可能性が多少高くなるので、羊水穿刺(羊水染色体検査)をして、確定診断することをお勧めします。しかし、

🍄🍄🍄多少危険を伴うし、費用も掛かる検査であるし、又「胎児にどんな異常があっても生むつもりなので検査をしなくても良い」と言われる方もおりますので、患者様のご希望によって行います。

 

🍄母体の年齢と染色体異常児の出生頻度

 


🌷羊水穿刺の手順

当院で行います。日帰り入院で行います。昼食をとらず、昼頃来院していただきます。
羊水穿刺は、午後2~3時ころに行います。その後は経過を観察して異常が無ければ、午後7~8時ころ帰宅していただきます。

腰椎麻酔又は硬膜外麻酔で腹部を麻酔します。

超音波で子宮内を観察。胎盤や胎児を避けられる羊水の広い部分を見つけます。

超音波で診ながら、母体の腹壁から長い針を子宮に穿刺して羊水を20ml採取します。長い針の尖端は超音波で映るので、針先が今どこに到達しているかわかります。そして羊水中に浮遊している「胎児から剥がれてきた胎児細胞」を用いて染色体検査をします。

採取された胎児細胞は培養して増やします。胎児細胞が増えてきたところで染色して分析します。

🌷🌷🌷極稀ですが例外的に、培養がうまくいかず(胎児の細胞が育ってこない為)、検査ができないこともあります(0.2%、1人/500人の確率)。

 

 

🌷正常児では、染色体2本ずつ対(Pair)になっていて23組あります。


🌷染色体異常の種類

a)  2本ずつ対(Pair)になっているべきなのに、3本になってしまっている(トリソミー)とか、1本になってしまっている(モノソミー)とか、の染色体の本数の異常がみられることがあります。
✮染色体異常でもっとも多いのは、21番目の染色体が3本になっている(21トリソミーと言います)ダウン症です。

b)「ある対(Pair)の染色体の一部が、他の対(Pair)の染色体の一部と入れ替わってしまっている」、という染色体異常もあります。染色体の転座と言います。

c)「染色体の一部が、欠けて無くなっている」、という染色体異常もあります。染色体の欠失と言います。

 

🌷各染色体異常の割合
下図参照:
a)の染色体の数の異常、対(Pair)であるべき染色体が3本になっている(トリソミー)が一番多く約7割を占めています。
b)c)染色体の構造異常が2番目に多いです。

 

🌷羊水染色体検査で、その他、アンジェルマン症候群、プラダーウィリ症候群、ネコ鳴き症候群、脆弱X症候群等検出できます。

 

💐染色体異常が有っても
生活に全く支障ない
あまり支障が無い症状が軽度もの
支障がある重度のもの~ 迄、様々です。

必ずしも重度の障害が出るとは限りません。

 

💐羊水染色体検査の結果が
正常の場合当院で経過を見ます。
異常がある場合、染色体異常に詳しい遺伝専門医に紹介します。そこで今後の方針について相談していただきます。

 

🍃羊水穿刺の危険性
検査によって流産する確率1人/300人、(羊水穿刺しなくても、自然の状態でも、この位の流産率はあるという意見もあります)。
出血、羊水流出。
感染、
胎児受傷、(可能性は絶対ないとは言えませんが、0に近いです)。
母体の血液型がRh(-)の場合は、児に血液型不適合が起こらないように穿刺直後に抗Dグロブリン注射をします。

🍃羊水穿刺を試みたが検査不能①②為、再び羊水穿刺することもあります
十分に羊水が採取できない、
胎児細胞が十分に培養できない(育ってこない)。。

🍃羊水穿刺の結果は2~3週間後にわかります。

🍃羊水穿刺の費用13万円

🍃羊水穿刺検査の限界
微小欠失等、微細な染色体の変化は検出できません。
モザイクの場合(モザイクとは一人の体の中に正常細胞と染色体異常細胞がモザイクの様に混ざっている事を言います)、そして染色体異常細胞の割合が少ない場合、異常細胞を検出できないことがあります。
心奇形(心臓内部構造異常)、口唇裂、四肢異常等の形態異常はわかりません。

Labocorp 小冊子’12、   BML小冊子’10

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