陣痛誘発、陣痛促進が必要な方
1.予定日超過:予定日が過ぎても陣痛が起こらない方。
2.破水したのに陣痛が来ない:破水すると陣痛が自然に起こることが多いですが、陣痛が起こらない方。
破水後時間が経過すると子宮内感染を起こるので、破水後はなるべく早く児を娩出します。
3.計画分娩(日を決めて生みたい)を希望される方
4.微弱陣痛:陣痛が弱くて、分娩が進行しない方。・・・・陣痛促進します。
陣痛誘発:自然の陣痛が来る(自力で転がり始める様に)きっかけを付けてあげます。
陣痛促進:陣痛が弱い時に、自然の強い陣痛が来る(自力でどんどん転がっていく)様に少し陣痛を促進してあげます。
★自然の陣痛がしっかり来るようになれば、陣痛誘発剤や陣痛促進剤は不要です。
★陣痛がしっかり来るようになれば、誘発剤や促進剤は中止してみます。
陣痛誘発の前の処置
1.「子宮口開大、児頭下降」している時は、少し陣痛誘発してきっかけを付けてあげると、すぐに自然の陣痛が始まります。陣痛誘発の前処置は不要です。
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2.しかし、子宮口がしっかり閉鎖している方は、陣痛誘発しても簡単には陣痛が起こらずなかなか生まれません。その場合は、まず子宮口を開かせる前処置をします。
①子宮口に棒状の器具(ダイラパン,ラミナリア,ラミセル等)を挿入します。棒状の器具(ダイラパン等)は周囲から水分を吸って膨張し子宮口を押し広げ、数時間後には子宮の出口は広がっています。次に
②お饅頭位の大きさの水の入った風船(メトロ、正式名はメトロイリンテル)を挿入し、さらに大きく子宮口を開かせます。風船(メトロ)を挿入して数時間後には子宮の出口は大きく広がっています。子宮口が開いてくると風船は抜け落ちます。抜け落ちた時は子宮口が十分開いているし、児頭も下降している事が多いです。生まれやすい状態になっています。
人によっては,このように子宮口を開かせる処置だけで陣痛が開始する方もいます。
子宮口を開かせた後に、陣痛誘発剤投与開始します。
陣痛誘発剤,開始
1.内服:1時間毎に1錠ずつ陣痛誘発剤(陣痛促進剤と同じ)を服用します。1日6回まで服用できます。陣痛が強くなったらその時点で服用中止します。内服薬は作用が弱いので、これだけでは陣痛が起こらなかったり,強くならない方も多いです。
しかし、子宮口が硬い方は、この薬で子宮口が軟らかくなり子宮口が開きやすくなり、分娩が進行し易くなります。
2.点滴:内服より陣痛が強く来ます。いきなり強い陣痛が来ないようにごく少量から点滴を開始します。
陣痛が強く来なければ徐々に点滴の量を増やします。
陣痛が強くなった時点で点滴は増やさないし、陣痛が強よすぎる場合は点滴を減らしたり中止したりします。
★陣痛誘発(促進)剤の使用中は分娩監視装置を装着し、
胎児の状態(赤ちゃんが元気かどうか)と、
子宮収縮(陣痛が何分毎にきているか)を、モニター(監視)します。
陣痛促進:
陣痛が弱くて、分娩の進行が遅いとか、分娩の進行が停止している場合、少し陣痛促進薬(陣痛誘発薬と同じです)を投与して陣痛を少し促進し強くします。
少し陣痛を促進すると、自然の強い陣痛が又来ます。そして自力で坂道を転がる様に動き始めます。
✖✖生まれる迄、人工的に陣痛をつけて(人工的陣痛で)、産ませるわけではありません。
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